常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

knuckle down

エマ・ワトソンがOxford Universityで学び始めたそうです。The Telegraphが伝えています。

The 21-year-old, known for her role as Harry Potter's friend Hermione, told fans they may not hear from her for a while as she prepared to knuckle down for some serious hard work at the ancient university this term.
http://www.telegraph.co.uk/news/celebritynews/8835546/Harry-Potter-star-Emma-Watson-prepares-for-Oxford-studies.html
さて,ここに登場するknuckle down とはどんな意味でしょうか。さっそく辞書で確認してみます。研究社の『リーダーズ英和辞典』第2版によりますとknuckle down「しっかり落ち着いてかかる,まじめに対処する」とあります。さらに同社の『新英和大辞典』第4版ですと「〜を懸命(熱心)に始める」という意味も確認できます。LDOCE 4th eds.ですと “informal to suddenly start working or studying hard”という意味を確認することができます。LDOCEの定義ですと落ち着いたニュアンスは見当たりませんが,『新英和大辞典』にある「熱心に始める」という意味はよくわかります。
ここで注目したいのは,このフレーズが使われている理由です。ワトソンは,以前いたブラウン大学では,他の学生からいじられたり,からかわれたりしたと以前も報じられています。おそらく集中して勉強もできなかったことでしょう。今回Oxfordで学ぶにあたって,ただstart studying としてしまうのは味気ない。そこで,ライターは,ペンを持って机に向かう絵が想像できて,かつ熱心さが伝わるknuckle downを使ったのではないか,と推測されます。
最後に,エマ・ワトソンのショート・ヘアーは非常に美しいと思いますが,ドレス・ダウンした服装は良いと思います。(Othello)