常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

英語授業研究学会関東支部第167回例会新年特別企画の報告

本日(1/9/11),筑波大学附属駒場中・高等学校で開かれた英語授業研究学会(英授研)に参加してきました。今回は今年最初の英授研ということで,4名の先生方がお話を50分ずつしてくださるという盛りだくさんな内容となっていました。内容は以下の通りです。
Ⅰ. 「教師はアイデアで勝負する」大久保洋子(元横浜市立中学校長)
Ⅱ. 「チャットで即興発話能力を育てよう!」本多敏幸(千代田区立九段中等学校)
Ⅲ. 「素材(教科書)を生かした料理(授業)づくり
〜ノート指導と教科書の原典の扱い方〜」津久井貴之(群馬県立中央中等学校)
Ⅳ. 「今後の英語教育が目指す方向性〜教科書を使った人材育成〜」
   田尻悟郎(関西大学
どうすれば授業がよりわかりやすくなるのか,生徒に英語の楽しさが伝わるのか,先生方は経験談等を盛り込みながら、お話をしてくださいました。そこで先生方が共通しておっしゃっていたことは,「教科書を使った生徒主体の授業づくり」です。
例えば,生徒に教科書の内容を理解して欲しいとします。あなただったらどのように授業を展開していきますか?そのまま,黒板を使って説明をしたり,生徒を指名して訳させるのも一つの方法です。しかし,これでは生徒は能動的に英語を学ぶかというと疑問符が付きます。ここで田尻先生は「行間を読む」ことを意識させた発問を提案されていました。そしてそこから,教科書の内容が生徒に浸透するよう,手を変え品を変えアクティビティを行っていきます。一方,津久井先生は教科書の話のもととなっている原典を授業に積極的に取り入れる方法を紹介してくださいました。
以上のように,目標は同じでも先生ごとにアイデアは違います。まだ現場に立っていない私にとっては,どれも素晴らしいアイデアですべて自分に取り入れていきたいですが,そのまま真似ることは良いこととは言えません。大久保先生がおっしゃっていたのは「発想の仕方を真似る」ことが大事であるということです。今回の英授研を通して,授業を自分で工夫する大切さを改めて痛感しました。(ゼミ生 persimmon柿生)