常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

hunch

Asahi Weekly (2010/09/26付)の16面より落ち穂拾いをしたいと思います。来月の2日より公開される映画「A SINGLE MAN」という映画についての記事でした。
以下は映画の中の会話の一部です。
George: The only thing that’s made the whole thing worthwhile has been those few times when I’ve been able to really truly connect with another human being.
Kenny: I had a hunch about you, sir.
George: You did?
Kenny: Yes, sir. I had a hunch you might be a real romantic.
気になったのはhunchというところです。さっそく『ジーニアス英和辞典』(第3版,大修館書店)で調べてみると,hunchで「(ラクダや人の背の)こぶ」「肉の隆起」という意味がありました。しかし,ここでは「こぶ」という訳では意味が通りません。さらに辞書を読み進めてみると「直感」「予感」「虫の知らせ」という意味があることが分かりました。
また,例文でI had a hunch he might fail.(彼は失敗するのではないかという気が私はした。) とありました。上記のYes, sir. I had a hunch you might be a real romantic.という文は「先生は本当にロマンチストなのだという気がしました(予感がした)」と訳すといいのではないでしょうか。
しかし何故,「こぶ」という意味から「予感・虫の知らせ」などの意味になったのでしょうか。昔,hunchback(猫背の人)の背中のこぶにさわると縁起が良いという迷信があったことから,良い知らせ=予感という意味になったとされています。
次回はTemple gateさんです。(ゼミ生 カメ女)