常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

一眼レフの謎

以前,田邉先生からコメントを頂いたので, 今回はカメラ用語の語源について調べてみました。(http://d.hatena.ne.jp/A30/20100827/1282918275#c)
まず, 一眼レフカメラは英語で何と言うのでしょうか。『ジーニアス和英辞典』(第4版, 大修館書店)によると, single-lens reflex camera(SLR)とありました。また, 一眼レフカメラの「一眼」(single-lens)とは, そのままレンズが1つしか使われていないということです。ファインダー用のレンズと撮影に使われるレンズが同じレンズなのでそう呼ばれています。昔のカメラは撮影に使われるレンズと、ピントや構図を合わせるためのファインダー用のレンズが別になっていました。それが田邉先生もご指摘された二眼レフカメラ(twin-lens reflex camera)というものです。
次に,reflexという単語が使われている点に注目してみました。『ジーニアス英和辞典』(同上)でreflexを調べてみると, reflex action で「反射能力」,「反射(作用・行動)」とあり,「反射」を表していることが分かります。では何故「反射」を表すreflexが使われているのでしょうか。その答えは一眼レフカメラの構造にあります。一眼レフカメラの構造は, 撮影レンズとフィルムの間に反射鏡が仕組まれており, 実際に撮影されるイメージをファインダー(カメラののぞき窓部分)で確認することができます。シャッターを押すと反射鏡が跳ね上がり, レンズから取り込んだ被写体をレンズで反射(屈折)させて映像を取り込むという仕組みになっています。この構造からreflexという単語が使われているのですね。
次回はイギリスから帰ってきたTemple gateさんです。*あいさつがねえなぁ!UG
(ゼミ生 カメ女)


http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/it/internet/433789/
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2004/0706/drev004.htm