常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

blackmail

こんにちは。Yori-moneyです。
昨年話題になったアメリカドラマGossip Girlに今さらながらハマっているのですが,その中で主人公の女の子(Serena)が敵視している友人へ言い放った“Stop blackmailing me.”というセリフから“blackmail”に着目してみました。
みなさんは“blackmail”と聞いたらまず何を思い浮かべますか?大学生であれば,ほとんどの人がテレビ朝日系の某番組企画「ブラックメール」を思い浮かべるのではないでしょうか。これは,男性仕掛け人が女性になりすましてメールをし,芸能人を騙すというドッキリ企画(candid camera)です。そして,この仕掛け人がメールを送信する際に言う台詞が「ブラックメール送信」。このことから私は「ブラックメール」と聞くと「危ないメール」という理解をしていました。
しかし,Gossip Girlの中で使われていたblackmailの意味は少し違いました。そこで『オーレックス英和辞典』(旺文社)によるとblackmailは「ゆすり,恐喝,恐喝で巻き上げた金」の他に動詞として「(人)をゆする,(人)を恐喝して(…を)させる」という意味があります。このことから主人公が言い放ったセリフは「私を恐喝しないで」という意味だったのでしょう。
テレビの影響力により,違う意味で単語をとらえていましたが,テレビの力によってまた誤認を解消することができました。この他にも日本メディアから発信されている表現で誤認している表現もたくさんあるのではないでしょうか。メディアの影響力は改めて大きいなと実感した表現でした。次はb.m.04:43さんお願いします。(yori-money)