常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

doの可能性

こんにちは,ゼミ生のcamelです。部屋に散乱した英字新聞を整理していたら,偶然,ある見出しが目に飛び込んで来ました。

Federer does himself in

これはTHE DAILY YOMIURI(2010年3月18日付け)のスポーツ欄にあった見出しで,冴えない表情を浮かべるテニス王子フェデラーの写真が添えられていました。正直,私にはこの文を瞬時に処理することができませんでした(×_×)。文章の核となるdoesのシンボルがつかめなかったのです。
辞書に目を走らせること数分…(doは用法・説明が数ページにも渡ります)。お目当ての語義を探し当てた瞬間,「あった!」と思わず声がでました(あ〜ん!)。
ジーニアス英和辞典』(第4版, 大修館書店)によると,do+O+inには「《略式》(1)〈人〉を殺す|do oneself in 自殺する (2)《主に米》〈人〉をひどく疲れさせる《◆通例受け身》(3)〈物・事〉をダメにする(4)〈人〉をだます,やっつける」という意味がありました。写真や記事内容から判断して,この場合,語義の(2)があてはまります。直訳の「フェデラーは自分で自分自身を疲れさせた」ではすわりが悪いので,考えてみました。あくまえ試(私)訳ですが,「フェデラーは自滅した」あたりではいかがでしょうか。
疲労」というと,exhausted, fatigued, pooped out, beaten, bushed out(形容詞成句で書きました), などが思い浮かびます。しかし,中学校で習う単語だけで構成されたdo+O+inで,ここまで幅広い表現ができるとは思いも寄りませんでした。基本単語ですが決してあなどってはいけませんね!!
Sometimes studying English DOES me in. But I hope that it will DO me good in the future. (by camel)