常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

makeover

たまたま駅前で買ったJN(9月16日付)の5面の風刺画からです。

      

良く見えなくて申し訳ありませんが、(民主党の象徴を表したいのか、顔がロバの)美容師が、How many makeovers does this one make, Hillary?と言っております。今回は、makeoverについて、取り上げてみます。

ウィズダム英和辞典』第2版(三省堂)には「(化粧・整形・服装などの)イメージチェンジ」(--“changes that make a person or thing look much better” Macmillan Essential Dictionary)という意味の他に、「改装、修復」という意味もありました。ちなみに日本で言う、「大改造 劇的ビフォーアフター」のような番組は、英語圏では、makeover TVというそうです。

ここでは、選挙でのスピーチを前に、髪形をセットし、それに備えるクリントン氏の姿が描かれています。「これで何回謝ったら気が済むんだ」という美容師、すなわち、民主党支持者の声が聴こえて来そうであります。それに対し、クリントン氏は、あまり重大に受け止めようとはしておらず、「黙れ」の一言、しかし、その手には“I’m sorry”と書かれたカードがあります。これは、言わずもがなですが、クリントン氏のメール問題に対する謝罪の風刺です。

まとめますと、「謝っても、外見を変えても、実際、何も変わらない」というメッセージが含まれているのです。(Kawada)