常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

tarry with

tarry、これは一般的に形容詞及び動詞の形で表されますが、それぞれの意味に違いはあるのでしょうか。

今回取り上げるのは tarry (with) です。Canadian Historyの教科書内で頻繁に見かけた単語で、初めは、あのtarが形容詞化されたものと仮定して「石油タール(油上液体)を塗った」という訳になるのではないかと推測しました。以下で確認していきたいと思います。

Collins English Dictionaryでは、第一義(verb)の欄に “If you tarry somewhere, you stay there longer than you meant to and delay leaving.” とあり、第二義(adjective)では “If you describe something as tarry, you mean that it has a lot of tar in it or is like tar.” と定義されています。

また、続けてLongman Dictionary of Contemporary Englishを引くと、“to stay in a place, especially when you should leave.” とありました。

以上から、tarry withは「(予定より)長く留まる、グズグズする」となるかと思われます。また上記の辞書のどちらにおいてもtarryのoriginについての記載はありませんでしたが、部類に関してはMiddle Englishに相当するそうです。口語でもあまり耳にしない動詞の形ではあったので、文学的ジャンルにおいて書き言葉として使われるのかもしれません。(bro-taro-world @ Calgary)