常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

nitwit 復習

idiotよりも若干砕けた単語にはなるでしょうか。また1つ、新しく出会ったを紹介したいと思います。

nitwit /ˈnɪtwɪt/ です。witが「知力、機知に富む人」を指すことは知っていましたが、nitの訳を素早く汲み取ることができず、negative/positiveな表現のどちらかだろうという予測しか立てられませんでした。以下で少し掘り下げていきます。

『スーパーアンカー英和辞典』(第五版、学研プラス)では、「馬鹿者、うすのろ」と記載されています。

また、Collins English Dictionaryを参照したところ、“If you refer to someone as a nitwit, you think they are stupid or silly.” との説明がありました。この時点でjerkが類語として頭に浮かびましたが、同辞書によれば、nitwit及びjerkが米語で多く用いられる一方、英ではplankが主流であるとされています。

さらに、goo辞書や英・語・源でnitの由来を探ると、nitはドイツ語で “not” を表すことから “not wit”=「知能のないまぬけ」を示唆する単語になったとあります。

以上のことから、nitwitはスラングの一部で「バカ者」を意味する単語であると理解できます。

余談になりますが、カナダの地へ来てから、現地の友人との会話をしている中で再び気づいたことがあります。それはslangの使用頻度の多さです。国際交流会館に住んでいた頃、native speakerから様々なスラングやその使い方などを教えてもらったことがあり、これまでもその経験が役に立つ機会はありました。とはいうものの、やはり日常会話においては限りがなく、十分な知識を得られた訳ではありません。今後、ネイティブが使うスラングにもついていけるよう、映画やドラマ観賞などあらゆる機会を通してしっかり吸収したいと思います。cf. twit (bro-taro-world @ Calgary)

idiocy - 田邉祐司ゼミ 常時英心:言葉の森から