常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

We are all standing on the shoulders of giants .

今回も語学研修で触れた内容の中からの紹介です。

本日、Research Writing & Formという授業の中で、音楽界における楽曲剽窃の是非を問う記事を読みました。結論として述べられていたのが “Nothing is completely original, and we’re all standing on the shoulders of giants.” という一文で、文脈とstand onから「曲の製作となれば、完全なオリジナル作品などは生まれず、すべては決まり切った枠組みに基づいている」と解釈しました。実際の意味を確認していきます。

残念ながら手持ちの辞書には記載が無かったため、The Free Dictionaryの力を借りると、“To make discoveries, insights, or progress due to the discoveries or previous work of great minds that have before.” とありました。「新たな発見や見解の元をたどれば、必ず過去の形跡に辿り着く」となるでしょうか。

また、Wikipediaでは “Its most familiar expression in English is by Issac Newton in 1675: if I have seen further it is by standing on the shoulders of Giants.” と記述されていました。ちなみにgiantは「(神話や物語の)巨人」を表すそうです。

まとめますと、stand on the shoulders of giants はニュートンによる名言で、「巨人の肩の上に立つ」を「学問における人類の歩みの土台」とみなし、科学の本質を明らかにした隠喩表現であることが見て取れました。確かに、あらゆる事柄やその領域を探ったとして、おのずとベースになるもの、つまりは「礎」が存在するという主張には納得です。今回の記事に関して言えば、音楽的分野におけるパクリの境界線について考えさせられ、普段とはまた違った角度からReadingの理解に励むことができました。(bro-taro-world @ Calgary)

cf. お釈迦さまの手のひら 孫悟空