常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

Lock, stock, and barrel

 イギリス映画のLOCK, STOCK, TWO SMORKING BARRELSを観ました。その題名が慣用句"Lock, stock, and barrel"からきているようだったので取り上げたいと思います。
 『ジーニアス英和辞典』第5版(大修館) で調べてみると「一切合切、なにもかも」と記載がありました。
例文では"They sold everything lock, stock, and barrel."また、"He moved the whole company, lock, stock, and barrel, to Mexico." 同じような意味であるeverythingとwholeの後に加えてこの表現を使っており、一種の強調を促す決まり文句のようにも思いました。
 各単語自体は馴染みのあるものですが、ここでの意味を英辞郎 on the webで改めて調べてみると
lockは「ロックされる、錠がかかる」という意味から、銃の発射の止め具と予測し( hookにも近い意味ではないかとおもいます。)
 stockは「 〔銃の〕台尻、銃床」と記載があり、構えてバランスをとるため曲線になっている部分のこと。
 barrelは「銃身」とありました。
この慣用句での使われ方は銃の各部所を指し、この3つの単語で銃の全体を表していました。
語源を確認すると、やはり銃を構成する主要な要素であることから「これで全部」という意味になると記載がありました。
 映画の内容も男たちが2丁のアンティーク銃と、お金を奪い合う話です。ですので、この慣用句を使った題名がつけられたのだと思います。私は、題名のTwo smoking barrelsは銃を撃った後に立つ煙の事を指しているのだと考えましたが、作品の中ではっきりと言及はされてません。みなさんにも是非、この作品を観てTwo smoking barrelsについて考えていただきたいです。(Momo)

動かぬ証拠? - 田邉祐司ゼミ 常時英心:言葉の森から

cf.
hook, line and sinker - 田邉祐司ゼミ 常時英心:言葉の森から