常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

hotline 復習

 北朝鮮政府は、金正恩委員長の方針によりおよそ2年間途絶えていたホットライン(2国政府首脳間を結ぶ直通電話線) の再開を発表しました。

North Korea has reopened a hotline to South Korea, almost two years after it was disabled on the orders of leader Kim Jong-un.

South Korea confirmed it had received a call from the North at 15:30 local time (06:30 GMT) on Wednesday. Reopened a hotline


The North Korean leader had earlier said he was open to dialogue with Seoul and to sending a team to the Winter Olympics in the South next month.

The two nations have not held high-level talks since December 2015.

North Korea cut off the communications channel shortly afterwards, refusing to answer calls, according to officials in the South.

A North Korean official announced the hotline's reopening in a televised statement.

http://www.bbc.co.uk/news/world-asia-42549161

 “hotline” を取り上げます。『ジーニアス英和辞典』(大修館) によると「(2国あるいは各国主要国首脳を結ぶ) 直通電話線、直通連絡網 」を指すとわかりました。
 これはもともと第二次世界大戦中にロウズベルト アメリカ大統領とソ連チャーチル首相が、直接電話対談した例に倣う形で、キューバ危機勃発後アメリカ合衆国ソ連との間に設けられた直通回線のことを指したそうです。
 設置の理由は2国間首脳が意志疎通を直接行うことで偶発的に戦争が発生しないようにという意図があったからだそうです。その後、非常時に備え同様の回線が政局や戦線に緊張が走っている様な国々に設置されるようになり,北朝鮮・韓国間にも設置されたという訳です。つまり,ここでいう「大切、重要なこと、必要なこと」を “hot” (「熱い」) で表したといえるでしょう。
 ちなみに “hotline” は上の意味だけでなく「(テレビラジオの)視聴者参加型人気番組」を指す場合もあるそうです。
 今回のホットライン再開の理由は、金正恩委員長が2月に開催される平昌オリンピックに参加する北朝鮮選手団をどう韓国へ贈るかなどを協議するためであるそうです。(Hapidra)

https://jp.reuters.com/article/northkorea-missiles-hotline-idJPKBN1ES0A4