常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

prank 復習

 アメリカで「スワッティング」と呼ばれる悪質なイタズラ行為を何者かが行い、事件に関与していない28歳の男性が警察官に射殺されてしまうという事件が発生しました。

A man has been arrested after an alleged "swatting" prank call led to police shooting dead a 28-year-oldman.

Andrew Finch was shot at his front door on 28 December in Wichita, Kansas.

Police surrounded the home after receiving a hoax emergency call from man claiming to have shot dead his father and taken his family hostage.

The call stemmed from a row between two gamers playing Call of Duty online, US media say, although the address raided was apparently unconnected to either.

Police have said they believe the report was an act of "swatting" whereas person makes a false report to send police to another person or fake address.

http://www.bbc.co.uk/news/world-us-canada-42523045

https://ejje.weblio.jp/content/prank

 ”prank“ を取り上げます。『ジーニアス英和辞典』によると、「悪ふざけ、いたずら」と記載されているのが分かります。英英辞典をみてみても ”a trick that is intended to be funny but not to cause harm or damage“ と説明されているのがわかり、ふざけているあるいはいたずらをしているがそこには悪意や他意がみられない様子を表していることがうかがえます。したがって、この文脈に沿って考えると「いたずら電話」と訳すことができるでしょう。
 ”prank“ は基本的に悪意や悪気が含まれないいたずらやおふざけだとわかりました。では、ここで同じ「いたずら」というニュアンスのある”mischief“ や ”joke“ と ”prank“ を見比べていきたいと思います。 ”mischief“ の定義をみてみると ”used to describe behavior or words that are intended to cause harm or trouble“ とあり、悪意や悪気がある前提で人を罵る様を表しているのがわかり、同じニュアンスを含んでいながら、 ”prank” とは反対の意義を伴った「いたずら」を指していることがいえます。続いて “joke” をみてみると “a person or thing that is very bad or silly” と定義されている一方で “something, such as funny story or trick, that is said or done in order to makepeople laugh” とも説明があり、時には相手に対し悪くひどく当たったりする様を指し、悪意を含まず相手を笑顔にさせるためにいたずらをしたりおふざけをする様を表していると分かります。
 「スワッティング」というのは緊急通報用電話番号などを悪用し、イタズラの対象となる人物のもとに警察官やSAT (サット)を派遣させるというものだそうです。射殺された男性はこれにより濡れ衣を着せられ命を落としたことになります。(Hapidra)

prank call #3 - 田邉祐司ゼミ 常時英心:言葉の森から

prank call/ hoax call - 田邉祐司ゼミ 常時英心:言葉の森から

hoax - 田邉祐司ゼミ 常時英心:言葉の森から