常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

ravage 復習

 東日本大震災津波に襲われ、火災で延焼した宮城県石巻市の旧門脇小学校が震災遺構として保存されることになりました。

Part of destroyed Miyagi school to be preserved as disaster relic

ISHINOMAKI, Miyagi Prefecture--Residents here have finally agreed to preserve part of an elementary school building that was ravaged by tsunami and fire following the 2011 Great East Japan Earthquake as a symbol for future generations.

Some wanted the structure torn down because seeing it brought back terrible memories from the disaster.

以下省略

http://www.asahi.com/ajw/articles/AJ201705140024.html

 “ravage”を取り上げます。『ウィズダム英和辞典』(第3版、三省堂)を引いたところ、「〈国家・経済・健康など〉を破壊する、荒らす」とありました。また、LDOCEでは“to damage something very badly”と定義されています。『ウィズダム英和辞典』では物理的な破壊について定義の中でふれられていませんが、今回の記事のように使うことも可能であるようです。“ravage”の語源はフランス語の“ravir”「強奪する」にあります。大切なものを奪っていくという意味において、価値あるものを「破壊する」と捉えてうまれた表現なのだと思います。(Blue Sky)