常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

raspberry tart

2016年の最低映画を表彰する「ゴールデンラズベリー賞ラジー賞)」のノミネート作品が、アカデミー賞授賞式に先駆けて発表されました。

なぜ「ラズベリー賞」という名前なのか気になったので調べてみました。

まず、この賞の名前は“razz”という「軽蔑、野次」を指す単語から命名されたそうです。“razz”は他に“raspberry”を表します。『ジーニアス英和辞典』(第五版、大修館書店)をひくと“raspberry”は実の名前の他に、LDOCEで“a rude sound that you make by putting your tongue out and blowing”と定義されているように、軽蔑などを表すときにする「舌を突き出して息を吐いてだす音」を意味することがわかりました。

英辞郎 on the web』によると、この意味は“raspberry tart”から来ているそうで、ジーニアスによると、“tart”は「売春婦」や「ふしだらな女」などの軽蔑的な意味あいも含まれるそうです。

また、Wikipediaでは“tart”が「おなら」の“fart”と韻を踏んでおり、ブーイングの音ともかけているといったことが記載されていました。

この賞は「ゴールデンラズベリー賞財団」の会員による投票で決定され、今年のノミネートされている作品部門では「バットマン vs スーパーマン」、俳優部門ではロバート・デ・ニーロなど有名な作品から俳優の名前があがっています。この賞を受賞したからといって、最低なものだというわけでもなく、ラジー賞を受賞しながらも、ゴールデングローブ賞も受賞するといったこともあったそうです。

以下のサイトでは今年の候補作品のリストが載っています。(flyingbird)

http://www.chiff.com/art/movies/razzie-awards.htm