常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

khakkhara

東京都府中市についての特集記事から表現を拾います。

Lisa's Eye on Tokyo: FUCHU--How to correctly pour a beer and have a safe childbirth

Fuchu conjures up images of the Japanese DMV, prison, big trees, Koshu Kaido Avenue, Nokodai (Tokyo University of Agriculture and Technology) and boat and horse racing.

And, Okunitamajinja shrine, which was built in 111 A.D. On my recent visit, I heard the sound of flutes and "khakkhara" (a staff with metal rings attached to the top) bells and turned around to witness a wedding procession. How auspicious! I had always associated the khakkhara with Buddhism and not Shinto, and then I remembered that they are “kinda mixed.”

http://www.asahi.com/sp/ajw/articles/AJ201701100005.html

今回取り上げるのは,“khakkhara”という表現です。この単語を英英辞典や手持ちの英和辞典で調べてみましたが,残念ながらこれに関する記載は見つかりませんでした。そこで「Weblio英和辞典」で“khakkhara”を見てみると,サンスクリット語で「錫杖,カッカラ」という意味が載っていました。

「錫杖」とは,僧侶や修験者が持ち歩く杖のことで,杖の頭部に金属製の輪がいくつか付いており,振ったり地面を強く突いたりして音を鳴らすものです。この音には,山路で獣や毒蛇を避ける効果があり,悪霊を追い払ったりする呪力があるとも考えられているそうです(「コトバンク」)。日本でアニメやドラマなどにもなっている「西遊記」に登場する三蔵法師が持つ杖が「錫杖」なので,「錫杖」を知らなければ,それを思い浮かべればわかりやすいです。(ninetails)