常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

中核教員研修の感想

私も12月9日(金)にT県S市立K小学校で行われた授業研究会に参加した。その際、いくつか自分の行う模擬授業に取り入れたいことがあった。

まず導入部分である。英語の授業ということもあり、あいさつも英語で行われていた。その際、2人の児童が指導員(S教諭)のことを”Mr. Takanori”と言っていた。

先週の「英語科教育研究」の講義で、友達間でMr.やMs.を使用しないように言われていたこともあり、違和感があった。しかし、K先生の「英語科教育実習1」では日本には目上の方を敬う文化があることから、”Professor”を付けたほうが良いと言われた。ともかくも英語を母国語として使用している人が聞いても違和感のない呼び方をすることに慣れさせるところから始めたいと思う。

次に全体を通して"How are you?"について話合っていた。指導員2名は"nervous”と言っていたのに対し、児童は全員で"I’m fine."と答えていた。それに対し、指導員は挙手制で"Are you hungry?"と聞き、I’m fine. 以外にも受け答えの仕方があることを示していた。

私も今まで模擬授業を体験してきて、自信が"I’m fine."しか答えられていないことに気づいた。また、fine以外の体調の時は、周りがfineと言っているのに自分だけ他の単語を言うのは恥ずかしい・目立ってしまうと感じることがあったことからわざとfineと言うこともあった。、私が模擬授業を行う際は生徒が自分の体調を言うのではなく、この列は"I’m happy”、別の列は"I’m sad.”など、ボキャブラリーを増やすことを目的とした活動を取り入れたいと考える。

導入部の最後に、ICTを取り入れた発音練習では、ALTの指導員が生徒に口元を見せながら練習が進められていた。ICTでは生徒が知っていそうなイラストが出ていたことから、楽しく発音練習が行われていたと思う。

 次に展開では、始めにペアワークを行うためのデモンストレーション(指導員同士で)が行われた。その際、デモンストレーションが終わったか分からない状態で1人の児童を指名し、前に立たせて答えさせるシーンがあった。このことに対し、いきなり児童を指名したことで生徒にストレスはかからなかったのか気になった。また、私が模擬授業をする際は、デモンストレーションの後に児童を指名することを提示してから行った方が、児童は「当てられる」という緊張感を持ちながら指導員の話を聞くことができると思った。

次に、ハンドアウトを使用して3名の児童と会話をし、聞き取れたことを記入するペアワークが10分間行われた。しかし、3名の児童は自分の好きな友達(仲のいい友人)の名を記入したことで、名前の書かれていない児童が1人になってしまうことや、名前すら埋められない児童がいることが分かった。これらを改善するには、「班ごとにクラスの生活習慣を調べる調査をしてみたらどうか」という意見が出ていた。班ごとに1)朝起きる時間、2)朝食を食べる時間、3)学校へ行く時間、4)帰宅する時間、5)寝る時間など、児童が共通して行っている内容を調べることですべての項目を1人で埋めなくてはならないという負担を軽減できると話されていた。1人になってしまう児童を作らないために、私はお見合い形式でペアワークをしたいと考える。1分ごとに全員で行うことで全員が同じ回数取り組むことができ、必ずペアがいる状態が保てるメリットがある。そうすることで、今まで話したことがないような児童とも話せる機会が設けられると考える。また、ハンドアウト印刷機が緑色のインクが使用されていたことで、イラストが見づらくなっていた。また、現場で働く教師の話では「視覚障がい」のある児童は(緑色が使用されていることで)イラストが見えない恐れがあるという指摘があった。この意見を聞いて、視覚障がいのある児童の存在を意識しながらハンドアウトを作成する必要もあることを知ることができた。

まとめでは、自己評価シートが配られた。これは、児童がA, B, C評価で、単元目標が達成できているかを振り替えられる様になっていた。また、ただアルファベットに〇をつけるだけでなく、日本語でも振り返りができるように作成されていた。記入する欄はやや多いように感じられるが、児童がきちんと授業に参加できていたかを見ることができ、児童が自分の達成度を確認するうえで必要だと思った。

今回、実際に現場で行われている英語教育を見学することができて、模擬授業では発見できなかったアイディアを沢山修得することができた。導入では挨拶の仕方がマンネリ化しつつあり、一定の受け答えしかできないことが課題だったので、解決策を見つけることができて良かった。展開では、児童(生徒)特有の「仲のいい人とだけ活動する」ことで、友だちが上手く作れない児童(生徒)や積極的に声をかけられない児童(生徒)に対する対応の仕方について考えさせられた。周りがペアを見つけて活動しているのに対し、自分にはペアがいない児童は孤独を感じてしまう恐れがあり、英語学習のモチベ―ションが低下してしまう可能性あると思う。そのようにならないために、教師は生徒の様子を把握しながら授業を進めなければならないと思った。(Twin C.)