常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

英語教員の会 感想

12月3日に明治学院大学白金キャンパスで開催された、明治学院大学英文学科卒業生英語教員の会に参加いたしました。千代田区立の学校にお勤めの田口徹先生が実際の授業風景のビデオなどを用いながら、「こんな英語教師に習いたい」というテーマで講演してくださいました。
印象に残っているのは、言語としての英語の知識が重要という話です。英語史、語源、指導史などが英語教師の持つべき専門性として挙げられていました。また、教科書に書いていない面白いことを教えることが出来る授業が良い授業だというお話もされていました。教科書に書いていないことを教えるには言語としての英語の知識は必須になってくるので、その重要性がよく分かりました。
また、田口先生の実際の授業映像を見ると、オーラル・イントロダクションが精巧に練られている授業でした。例えば、him / her などの人称代名詞の目的格をまだやっていない生徒たちに対するオーラル・イントロダクションで、him / her を多用し、「意味に注意してもらい、機能として認知してもらう」ことを意識していると話されていました。田口先生はこのように帰納的に生徒に理解してもらう事を大切にされていました。自分で気づくことにより、定着していくと話されていましたが、とても説得力のあるものでした。
上記した以外にも、「板書は既知と未知を比較して気付いてもらうためのもの」という言葉や、「4技能が切れ目なく流れる授業」という言葉など、印象に残る話がたくさんありました。言語としての英語の知識や、帰納的に教える技術などの大切さがよくわかりました。
今回の講演で学んだことを意識しながら、学んでいきたいと思います。(Blue Tree)