常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

日本英語教育史学会 感想

昨日、T大学で行われた日本英語教育史学会に参加しました。今回は、研究発表が1つと書籍に関する発表・議論が1つありました。

最初の研究発表は、テキストマイニングについてでした。これは、コンピュータによってデータの中から自動的に言葉を取り出して、様々な統計手法を用いた探索的な分析を行うという方法論の1つです。以前、音声学のあることについて調べるために文献を複数閲覧したことがありますが、非常に大変な作業だったことを覚えています。しかし、テキストマイニングを使うことで、そのような工程によるデータの収集も効率よく行え、今後の研究の発展に役立つと思いました。

2つ目の書籍発表・議論は、故若林俊輔先生の英語教育論についてでした。正直なところ、発表前まで若林先生について全く知識がありませんでしたが、今回で先生が英語教育にどれだけ貢献されてきたのかが分かりました。発表を聞いていて、若林先生がかつて述べられていたことは現代の英語教育の諸問題を示唆しているように感じました。特に、「生徒の英語学習に対する意欲を失わせる原因は、英語の授業にある」という言葉は、教師を目指す私にとって非常に印象に残りました。教師になるからには、生徒の知的好奇心に応えられるだけの英語力と指導力を身に付けなければならないと感じました。

今回、貴重な話を聞かせていただき大変勉強になりました。本当にありがとうございました。(ninetails)