常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

pro-apartheid groups

イギリスで起きた労働党のジョー・コックス下院議員が射殺された事件で,逮捕されたトーマス・メア容疑者は,殺人などの容疑で訴追されました。


(CNN) — The man charged in the killing of British politician Jo Cox appeared in a Westminster court Saturday with a message.


Authorities are also investigating whether Mair, who was arraigned Saturday, had ties to right-wing extremism. Details have begun to emerge about his interests in white supremacist and pro-apartheid groups.
http://edition.cnn.com/2016/06/18/europe/jo-cox-suspect-tommy-mair-court/index.html


今回気になった表現は,“pro-apartheid groups”です。“pro-”があることから,「賛成」もしくは「支持」派のグループであることが分かります。これは先般、台湾の新たな総統がきまったときに読んだ記事の中で、pro-independentという形で出てきたばかりでした。

では,“apartheid”はどのような意味があるのでしょうか。すぐに故ネルソン・マンデラ氏のことを思い浮かべましたが、『ジーニアス英和辞典』(大修館書店)を確認してみると,“apartheid”「(南アフリカ共和国の)人種隔離制度[政策],アパルヘイト」と記載されていました。ちなみに,発音記号は,/əpɑ'ːrtheit/となります。つまり,「人種隔離政策の支持グループ」となるのではないでしょうか。容疑者は,白人至上主義者やアパルトヘイトに興味,関心を持っていたと述べられています。(Nao)