常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

wetback

バンクーバーの元消防士は,同僚から人種差別を受けたことを政府に人権問題であると訴えました。


Ex-Vancouver firefighter alleges racism, says crew put him through 'unbelievable hell'

A former Vancouver firefighter has filed a Human Rights complaint, alleging he quit his job after a year of racial discrimination and harassment at the hands of his colleagues.

"After a training exercise, we were changing out of our sweaty gear," he says. "As I was taking off my shirt, one of the training officers said, 'Just like a real wetback, right?'"

http://www.cbc.ca/news/canada/british-columbia/former-firefighter-claims-racism-at-vancouver-fire-department-1.3570473


今回取り上げる表現は,“wetback”です。パッと見ると,どういった意味になるのか推測できませんでした。そこで,Merriam-Websterを見てみると,“a Mexican who enters the United States illegally”と記載されていました。アメリカに不法入国するメキシコ人であることが分かりました。主に,侮辱する際に使われるそうです。使用することをおすすめしません。
また,なぜこのような意味になったのか。調べてみると,同上の辞書には,メキシコからアメリカに不法に入国を試みる場合,リオグランデ川を渡りますが,橋やボート等は使えないので泳がなければなりません。その際に背中“back”が濡れる“wet”事から“wetback”と呼ばれるようになったそうです。(Nao)