常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

de-radicalis(z)ation

英中西部ランカシャーに住むイスラム教徒の10歳の少年が、小学校の授業で「自分はテロリストの家に住んでいる」と書いたため、警察の聴取を受けたことが20日明らかになりました。実際は単なるスペルミスで、警察に通報した学校側の対応に「過剰反応」との批判が上がっている。

The family of the pupil, who attends a Lancashire primary school, claim he meant he lived in a "terraced house".

The Home Office does not publish data for the number of referrals made to Channel, the de-radicalisation programme.

http://www.bbc.com/news/uk-england-lancashire-35354061

今回取り上げる表現は,“de-radicalis(z)ation”です。“radicalis(z)ation”には,「急進化,過激化」などの意味がありますが,接頭辞“de”がつくことで,「漸進化,穏健化」というような意味になると思います。そこで,Dictioanry.comを確認してみると,“to free from radical ideas, goals, or elements”と記載されていました。「過激的な考えや目的、要素を取り除く,なくす」といったニュアンスが含まれています。

以前のブログに,“radicalized”について取り上げられており,宗教的な意味合いを投影していることが多く,今回の事件も,イスラム教徒の少年だったことから用いられているのではないでしょうか。

ここでは,“programme”と用いられており,そのままですと「穏健化プログラム」になりますが,より日本語らしくすると,「更生プログラム」になると考えました。(Nao)

‘Radicalized’ - 田邉祐司ゼミ 常時英心:言葉の森から