常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

bamboozle

東福岡高校サッカー部が生み出したルーティーンが話題を呼んでいるようです。

Japanese High School football team scores goal with 'dancing wall' free-kick routine

Students at East Fukuoka High School in Japan have perfected an innovative free-kick routine, involving a 'dancing wall' in front of the regular wall outside the box.

The boys from East Fukokoa put three of their players, linked arm in arm, in front of the opposition's defence and another trio of their attackers, and had them all move backwards before ducking in unison to allow the set-piece taker to hit his shot.

The move bamboozled the opposition and the free-kick was curled into the far-left corner of the goal.

http://www.dailymail.co.uk/sport/football/article-3394293/Japanese-High-School-football-team-scores-goal-dancing-wall-free-kick-routine.html#ixzz3xOZFAjFw

bamboozleを取り上げます。『オーレックス英和辞典』第2版(旺文社)によると,第一語義に「〔人〕を困らせる,けむに巻く」,第二語義に「〔人〕をだます,だまして〈…〉させる,〈…を〉巻き上げる」とありました。LDOCE5には“informal to deceive, trick or confuse something”と,同英和辞典の語義二つが一つにまとめられておりました。

『英語語源辞典』(研究社)によると,形が似ている語に見えるbambooとは関係なく,語源は不明で,「17-18Cに多く表れた恣意的造語による隠語であろう」とありました。同語源辞典では,「ちなみにSwiftはTatlerで英語の荒廃を論じ,当時の流行語として他の語とともにこの語を挙げている」とありました。このことから,17-18Cの間,英語がいい意味でも悪い意味でも変化したことが分かりました。

記事に付随している動画を見ましたが,キーパーの死角を利用したトリックであると考えられます。何も見えないところからキックが飛んで来るのですから,油断できないことは確かであります。この戦法を打ち破るために,各学校は次の大会に向けて練習に励むのかもしれません。(Kawada)

http://news.livedoor.com/article/detail/11052843/