常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

pin(-)up 復習

ラグビー日本代表五郎丸歩選手(ヤマハ発動機ジュビロ所属)が,日本忍者協議会から「忍者マスター」の認定を受けました。「フリーキック前のポーズが忍者のポーズに似ているから」だそうです。

Japanese rugby star Goromaru made a ninja master

TOKYO — Japanese rugby pin-up Ayumu Goromaru, one of the stars of the World Cup, is set to strike fear into opponents after being made a certified “Master of Ninjas.”

http://www.japantoday.com/category/sports/view/japanese-rugby-star-goromaru-made-a-ninja-master

以前にもwrestling pinupという形で取り上げましたが,今度はrugby pin-upとして記事上に現れました。さて,この場合はどのような意味なのでしょうか。OALD8の第一定義には“a picture of an attractive person, especially one who is not wearing many clothes, that is put on a wall for people to look at”,第二定義には“ a person who appears in a pinup”とあります。以前の記事では,このpin-upの用いられ方の場合は「注目されている選手」という意味になることを説明しました。今回もそれと同じ意味で,見出しにあるstarという語の言い換えです
さて,1つ気になるのは,iconとの違いです。この記事を見る前に澤穂希選手の記事を読みsoccer iconという表現がされていました。この2語の違いは何でしょうか。
OALD8によるとiconは, “a famous person or thing that people admire and see as a symbol of a particular idea, way of life”と定義されていました。この場合は,澤選手がsoccer iconということで,「女子サッカーのシンボル」の意味合い,「代名詞」(澤=のなでしこジャパン)という意味合いが強いようです。それに対し,pin-upは,「注目される選手」という意味合いが強く,なおかつ第一定義に“attractive”とあります。この場合は,「五郎丸歩選手のフリーキック前のポーズが観客,ファンを引き付けている」というニュアンスを含みます。従って,この場合はpin-upがふさわしいと分かりました。ですが,五郎丸選手の例のポーズはiconicなのかもしれませんね。(Kawada)

http://www.japantimes.co.jp/sports/2015/12/16/soccer/nadeshiko-japan-icon-sawa-announces-retirement-from-soccer/#.VnP41HnUipY

http://d.hatena.ne.jp/A30/20140913/1410558923

http://d.hatena.ne.jp/A30/20100608/1276004164

http://d.hatena.ne.jp/A30/20130415/1365951717