常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

part of a piecemeal

UG先生に教えていただいた記事からです。
アメリカやフランスを始めとして、過激派組織ISに対する攻撃が続く中、トルコ軍が領空を侵犯されたとしてロシア軍機1機を撃墜しました。両国の関係が冷え込むことは避けられない状況です。これを受けてCNNでは”How is this not World War III?”という恐ろしい見出しのついた記事が掲載されています。

Just after the Paris massacres, Pope Francis said the terrorist attacks were part of a piecemeal World War III. But it is the war in Syria itself that is morphing into this century's world war.
http://edition.cnn.com/2015/11/24/opinions/ghitis-russia-jet-shot-down/index.html

取り上げるのは”part of a piecemeal”です。
ジーニアス英和辞典第4版(大修館書店)』で”piecemeal”を調べてみると、「(計画性がなく)少しずつ(の)」「ばらばらに[の]」という意味があることが分かりました。『LDOCE』には”a process that is piecemeal happens slowly and in stages that are not regular or planned properly”とあります。
これまでばらばらに起きてきたテロリストの攻撃も意図されていない第三次世界大戦の一部であるとPope Francisは述べたそうです。
『Online Etymology Dictionary』によると、この語が使われ始めた1300年頃は2語に分けて使用していたようで、”fixed amount, measure, portion”を意味する”piece”と"fixed time, period of time, occasion”を意味する”meal”が合わさった語だそうです。「少しずつ」のニュアンスは”bit by bit”を意味する古英語の”styccemælum”などに由来します。この” mælum”は古英語で言う”meal”にあたります。(bookmark)