常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

pure fantasy

安倍首相は、東京都内で講演し、待機児童対策として、2017年度末までに40万人分の保育施設を整備する政府の目標を50万人分にする方針を表明しました。しかし、自民党1億総活躍推進本部の初会合では、夢物語と懐疑的な意見が続出しました。

Prime Minister Shinzo Abe promised during a Nov. 6 lecture to boost the government's target of 400,000 new daycare spaces to 500,000 to help deal with Japan's chronic daycare shortage -- a goal lambasted as "pure fantasy" within his own party.
以下省略

今回拾い上げる表現は、“pure fantasy”です。まず、この表現の意味は、「夢物語」です。これは、安倍首相の表明に対し、1億総活躍推進本部での会合で出てきた意見です。では、なぜこのような表現を使われたか自分なりに考えてみました。そこで、“fantasy”から見てみると、Longman Dictionary of Contemporary Englishには、“an exciting and unusual experience or situation you imagine happening to you, but which will probably never happen”と記載されていました。想像しているものが叶う可能性がほぼないということが分かります。また、“pure”には、「純粋な」の他に「まったくの」という意味があります。今回は後者が用いられていると思います。これらからこの表現は、「まったく叶わないもの」から転じて「夢物語」になったと考えました。(Nao)

http://mainichi.jp/english/english/newsselect/news/20151108p2a00m0na011000c.html