常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

Serves you right. 復習

映画『Oz the Great and Powerful』(邦題『オズ はじまりの戦い』から表現を拾います。
Ozのことを心から信じ、彼は自分を愛しており王女にしてくれると思っていた魔女のTheodoraは、自分が知らないうちにOzが別の魔女の元へ行ったのを見て、二人が手を組み始め、自分は裏切られたのだと感じます。強い憎しみ、悲しみ、さらには己への怒りが込み上げてくるTheodoraは鏡の前でこう叫びます。

“You fool! Serves you right.”

この”Serves you right”です。
ジーニアス英和辞典第4版(大修館書店)』で”serve”を引くと、「<人>を遇する、扱う」という意味があることが分かりました。例として”That serves you right.” で「当然の報いだよ」「それは君が招いたことだ」という意味になっていました。LDOCEには“it serves somebody right”で”spoken used to say that you think someone deserves something unpleasant that happens to them, because they have been stupid or unkind”と定義されています。
映画ではTheodoraが、自分が純朴でうぶであったが故にOzに騙されたのだと思って、鏡に映る自分に向かってこう叫んだのでした。つまり、「自業自得」「罰が当たった」という意味が込められています。このシーンは”Serves you right.”と言った直後に素手で鏡を割るという衝撃的なもので、Theodoraを悪の道へ導く転換点となるような場面でした。(bookmark)