常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

without hope or agenda

映画「Love Actually」からです。

親友Peterの妻Julietに恋するMarkはクリスマスの夜、画用紙に書いた文字を紙芝居のようにめくって想いを伝えます。

Mark : WITH ANY LUCK, BY NEXT YEAR, I’LL BE GOING OUT WITH ONE OF THESE GIRLS…

(モデルたちの写真)

BUT FOR NOW LET ME SAY, WITHOUT HOPE OR AGENDA, JUST BECAUSE IT’S CHRISMAS --
(AND AT CHRISMAS YOU TELL THE TRUTH) TO ME, YOU ARE PERFECT
AND MY WAFTED HEART WILL LOVE YOU. UNTILL YOU LOOK LIKE THIS

(ミイラの写真)

MERRY CHRISMAS

Mark はメッセージを伝え終えると、黙って立ち去ります。

とりあげる表現は“agenda”です。
“agenda”は「議題、課題」といった意味のほかに「策略、企み」といった意味を持ち合わせており、アルクでは“hidden”をつけることで「隠された企み」→「下心」となることが紹介されていました。(hidden agenda : “the secret purpose behind a plan or activity that you do not tell other people about - used to show disapproval” --- LDOCE)

“without hope or agenda”は映画内では意訳がされていました。直訳してみると「without hope or agenda : 期待や企みなしに」となります。つまり、なんの下心もなしに、ただ自分の気持ちを伝えたい(聞いてほしい)という心が表れた表現になるでしょうか。
これまで「議題」という意味で捉えていた“agenda”でしたが、「下心(隠れた意図)」という意味をもつことをこの場面で初めて知りました。(Chris)