常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

housebroken

映画『GREMLINS』(1984)から表現を拾います。

ぬいぐるみのようにかわいらしい生物モグワイが、ある条件の下でグレムリンという怪物に進化してしまい、それが大量に増殖して町を混乱に陥れるSFパニック映画です。
主人公Billyの父親が息子のクリスマスプレゼントにとチャイナタウンでモグワイを購入し、Billyにプレゼントしました。奇妙ながらもかわいらしいモグワイを見てBillyの母親が言います。
“I hope he’s housebroken.”

“housebroken”には形容詞で「<ペットが>排便のしつけをされた」(『ジーニアス英和辞典第4版(大修館書店)』)という意味があります。動詞の”housebreak”は「<ペットの排便のしつけをする」という意味に加えて、「押し込み強盗をする」という意味もあるので覚えていきたいです。またこれらはアメリカ英語であり、イギリス英語ではそれぞれ”housetrained”、”housetrain”となります。日本語吹き替えでは「おトイレのしつけはしてあるかしら」となっていました。

trainですとしつけのイメージがすぐに湧きますが、breakは何のことか気になり調べてみると、「<動物を>馴らす;<人・動物に>〔動作・癖を〕やめさせる」(『G4』)という、似たような意味を持っていることが分かりました。
Wikipedia』では”housebreaking”の説明の中に”The pet owner's desire is to break the habit of eliminating in the house”という記述があり、この考えから生まれた表現だと思われます。(bookmark)