常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

教育実習を終えて(白金台支所)

 私は、6/1〜6/19までの3週間教育実習に行ってきました。母校の高校は2週間のみ受け入れるということで、もう1週間別の高校で実習をさせていただきました。実習では多くの体験や先生方、仲間との出会いがあり、とても充実した日々を送ることができました。

 母校での実習は、自分が3年間通っていたということもあり、校舎や時間割などを把握していたり、知っている先生方も多く残っておられたりして、緊張はそれほどせずに臨むことができました。しかしながら、初日に英語科の先生に出勤が遅いことを注意され、気を引き締めなくてはならないと思いました。

 初日は教育実習についてのオリエンテーションがあり、注意事項や叱咤激励の言葉をいただきました。その後、指導教諭の担当クラスの授業を見学させていただきました。また、指導教諭の授業をその後の2週間すべて自分が持つため自己紹介をさせていただきました。計4クラスでしたが、幸いなことにホームルーム担当のクラスの反応が一番良かったように感じました。

 2日目から実際に授業をしました。後ろから見学している授業と教壇に立ち、生徒と面と向かうと緊張で頭の中が真っ白になるのがわかりました。そのせいもあって、授業初日は説明もほとんど日本語になってしまい、反省点が山ほど挙げられ、辛いスタートとなりました。

 1週間過ごすと、授業にも慣れてきて生徒ともコミュニケーションをとれるようになりました。しかし、もっと積極的に生徒とかかわるべきだったと後悔しています。なぜなら、生徒と打ち解けていればいるほど授業もしやすく、スムーズに行えるからです。自分は2週間目の終盤にやっとホームルーム担当のクラスの生徒の名前と顔が一致し始める程度にしか覚えておらず、もったいないことをしたと悔いが残りました。

 2週間目の木曜日に研究授業がありました。今までの授業とは緊張感が違い、頭の中を整理することで精一杯でした。授業を見に来ていただいた先生方から厳しい言葉をいくつかいただきましたが、その中でも「我々英語教師は英語のプロなんだから、生徒が『わかる』英語を使えるようにならないと。話はそれからだよね。」と言われたのが印象的でした。当たり前ですがすごくショックでした。

最終日は体育祭の手伝いをしました。生徒の授業中や教室では見ることができない姿が見られて嬉しかったです。授業ではあんなにおとなしい子がひとたび外に出て走ればクラスで一番足が速かったり、学年のリーダーとして引っ張る子がいたり感動の嵐でした。

3週間目として教育実習をさせていただいた高校は、1週間で生徒と打ち解けて研究授業もして怒涛のような日々でしたが、初日に校外美化運動として生徒たちと草刈りをしたこともありすぐに打ち解けることができました。

3週間を終えて、抱いた感想は、大学の模擬授業ではいない生身の生徒、そしてその反応を見たことは大きな経験だと思います。高校生には高校生の理解や反応があり、それまで思っていたこととは異なることばかりでした。また、今、大学で学んでいる教授法や理論を実践の場で生かすための努力は怠っては意味がないと思いました。実際の生徒たちは流動的で頑固で、柔軟な対応が必要だと感じました。

この3週間、指導教諭や多くの先生方、さらには生徒にも助けられて無事乗り越えた教育実習となりました。今回の実習で学んだことをしっかりと自分のものにし、今後に活かしていきたいです。(yanagi)