常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

zonk (right) out

“zonk right out”は「バタンキュー」という意味です。「(酔いつぶれて)ぐっすり眠る」という意味もありますが、「くたくたに疲れてすぐに眠る」ことも表します。

“zonk”は「眠り込む、くたくたに疲れる、(薬・酒で)前後不覚になる」といった意味ですが、発音が /zɑ'ŋk/ で音が変わっているので気になって語源をOnline Etymology Dictionaryで調べてみると、この語は強い衝撃音を表す擬音からきているようでした。日本語の「バタンキュー」も語源を調べてみると「バタン」は倒れる音で「キュー」は圧迫されたり責められたりした時に出す苦しみの声や、浮き輪などの空気を抜いた時の音というような擬音語からきていることがわかりました。
比べてみると音は全然違いますが、擬音としての“zonk”は日本語の「バタン」にあたる語なのかなと思いました。

また、“zonk”が擬音からきているということはcomicsなどのひとコマで使われていたりするのではないかと期待して画像検索をしてみると、残念ながらcomicsの画像は見つけられませんでしたが、代わりに赤い色の猫やネズミのぬいぐるみがたくさん出てきました。とても気になったので調べたてみたのですがどれも画像のリンク先の記事がドイツ語でわかりませんでした。
そこで、ドイツ語が堪能な親友に助けを求めたところ、ドイツ語での“zonk”はどうやら「はずれ、残念賞」を意味するのだそうです。くじ引きでのはずれ賞や、クリスマスで悪い子にはプレゼントの代わりに画像検索ででてきた例の赤い猫が入っているのだそう。。。
とても面白いと思いました。せっかくなので関連情報として、これも覚えておきたいと思います。

合宿も終わってゼミ生はzonk right outでしょうか。お疲れ様です。(Three)