常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

卒業生の会 感想

「第8回英文学科卒業生英語教員の会」感想

UG先生、感想が遅れて申し訳ございません。明治学院大学の「第8回英文学科卒業生英語教員の会」に参加いたしました。このような場を提供して下さり、なおかつB先生にも私たちを紹介して下さったUG先生に感謝を申し上げます。以下に感想を述べさせていただきます。

会の内容は、博士前期課程の方2人の発表と、UG先生による発表でした。

最初の方は、ポライトネスに関する発表で、特にthanking responseに関する発表でした。教科書分析を基にしながらの発表でした。発表された方は、教科書のthanking responseに着目し、教科書のthanking responseが少ないということを挙げていました。そのことに関して、「教科書は印刷の関係上、あるいは意図的にその後の会話が消される場合がある」ということを指摘した方がいらっしゃいました。私は質問をされた方の考えにすぐうなずけるような気がしました。私も教師になったら、質問された方やUG先生が提唱されたように、生徒に考えさせる指導を自分なりに見つけていきたいと思いました。そして、発表をされた方は、学生と留学生のインタビューに関しての考察も発表していました。その内容は「Thank youに対し同じ言い回しをしてしまったことはimpoliteである(FTAにあたる)」というものでした。その理由としては、日本語の談話の「転移」であろうと結論付けていました。私が教師になり、生徒の英語指導をするときには、Thank you対する返答に限らず、様々な返答の仕方を教えようと思い、口語表現辞典をできたらつぶすくらいに読もうと思いました。

続いて発表された方は、中学生の機能語の発音についての発表をされました。やはり、音声発出における機能語と内容語の区別が入門期の学習者にとっては難しいのだと改めて痛感いたしました。私が教師になった時は、生徒にとっての関門を乗り越えさせるため、音声学の難しい事柄を生徒用に噛み砕いて説明できるようにしたいです。

最後はUG先生による講演でした。私が最初に感じたのは、ペーパーテストの限界でした。UG先生に具体例を見せられて、「なぜこのような問題が出されているのか」といったことを考えさせられました。答えは音声指導が端に追いやられているという現実があったからでした。そのことを聴いて音声学の知識を授かった生徒が馬鹿を見るような英語教育はあってはならないと思いました。私はそのような教員にならないよう松坂ヒロシ先生の『英語音声学入門』(研究社)他を読み、自分なりに研究をしたいところです。先生は終始、音声指導に限らず、生徒が主体的に学習する授業を提唱しておられました。私が教師になったら、自分のアクティブラーニングを見出したいと思いました。そのためには、多くの英語教育関係の授業学会、ワークショップに出向き、できる限りの授業DVDを見て、自分への来し方を考えるほかないと考えました。(Kawada)