常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

ご指名質問回答:over the top

UG先生ご指名ありがとうございます。さっそく文脈を見てみました。まず文を”Mr. Samuragochi’s description struck the critic as over the top.”と短くしました。直訳すると「佐村河氏の….という自己紹介が批評家(野口氏)に”over the top”という印象を与えた」となります、つまり、「彼の略歴があまりにも話しが出来過ぎではないと直感した」あたりと考えました。さらにWisdom英和辞典(第三版)』(三省堂)で”over the top”を調べますと,「表面を覆って,度が過ぎて,思った以上に」など色々な意味がありました。ここでの文脈では「度が過ぎて(過度の,とっぴな)」が当てはまると思います。”top”は「頂上,てっぺん」などという意味なのでそれを”over”「超える」というニュアンスから発生する「出来過ぎたもの」だと思いました。
 ちなみに”over the top”というタイトルの映画があります。これは主人公のシルヴェスター・スタローンがアームレスリングでチャンピオンを目指す過程で家族の絆を取り戻すというストーリーです。日本語訳はそのまま『オーバー・ザ・トップ』です。ここでの意味は「限界を超えて」というくらいでしょうか。(Ume)

Mr. Samuragochi’s description of himself as the son of atomic-bomb survivors, completely deaf and racked by migraines yet committed to his art, struck the critic as over the top. “I’ve never met him in person, but listening to his music and reading his books—which can be self-indulgently sentimental at times—I couldn’t help feeling something awkward,” he said in an interview.

http://blogs.wsj.com/japanrealtime/2014/02/08/music-critics-suspicions-led-to-conductors-downfall/