常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

「宣教医ヘボン〜ローマ字・和英辞書・翻訳聖書のパイオニア〜」展 感想

昨日(12月22日)、「宣教医ヘボン 〜ローマ字・和英辞書・翻訳聖書のパイオニア〜」展に行ってまいりました。以下に感想を述べます。

ヘボン氏の業績には、UG先生が日頃から大切だとおっしゃっていることが集約されていました。

まず、「英語の知識だけでは足りない」ということです。ヘボン氏は外国語である日本語の習得に努める傍ら、施療や辞書の編纂、教育への貢献など、実に多くのことを成し遂げました。当時は何をするにも、現在の何倍も時間がかかったことを思うと、ヘボン氏の努力はどれほどのものであったか、私には想像もつきません。ヘボン氏が書いた手紙の数々や、ヘボン氏の言葉「日本人は少しも努力せずに辞書を用いることができる」から、自分の甘さを痛感いたしました。

それから、「教師として、自分の発音に責任を持つことの大切さ」です。辞書に記載する日本語の仮名をアルファベットで表記する際、ハ行を「fa fi fu fe fo」とする人がいた一方で(西日本では、ハ行がfa fi fu fe foに近いとされていたそうですが)、ヘボン氏らは「実際に耳にする音で表そう」とハ行を「ha hi hu he ho」とし、これが適切だとされたようです。これを受け、教師は正しい発音で話すことはもちろん、2つ以上の選択肢がある場合に、「より適切な発音や表現で話す」ことが求められると思いました。

今回の展示見学では、明治学院大学の学生として必要な知識を得ることができました。また、これから教育に携わるにあたり、その大きな責任を改めて感じることができました。(Wellkeeper)