常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

management

本日は”management”という単語を取り上げたいと思います。一昔前に話題になった『もしドラ』という本などの影響によりマネジメントという言葉を聞いたことがある方も多いかと思います。ここではマネジメントについてもう少し詳細にみていきたいと思います。

『Wisdom英和辞典(第三版)』(三省堂)によると”management”は「経営,管理,運営,経営法」などという訳が出てきます。それでは経営とは何でしょうか。経営は大きく計画(plan)と統制(control)に大別することができます。大雑把にいうと計画は組織の目的を達成するために行動をあらかじめ決めておくことをいいます。統制は計画通りに物事が進んでいるのかを監視していくことです。

以前”manager”という単語を取り上げた際にマネジャーは3つの階層に分かれていると記事に書きました。すなわちトップマネジメント,ミドルマネジメント,ロワーマネジメント(以下マネジメントは省略)です。彼らは計画業務と統制業務の比重が異なります。トップの業務はほとんどが計画に充てられています。たとえばM&Aを行うことや数年先を見据えた企業の目標を決めることが仕事です。一方ロワーは統制に比重が置かれます。定められた計画に合わせて従業員を動かしていくことが仕事だからです。それではミドルの仕事どうでしょうか。彼らは計画業務と統制業務の比重が等しいと考えられております。つまりトップに定められた目標を達成するための現実的な計画を設定し,その計画通りにロワーが活動できているのかを統制するからです。

マネジメントには計画を設定し統制活動を行うという意味においてミドルの業務としてうまく当てはまることが分かります。ただし,トップとロワーの業務においても部分的に計画活動や調整活動があります。結論として”management”とは経営管理者が企業の目的を達成するために行う活動という抽象的な意味になると考えられます。(Ume)