常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

rapport

 過去の記事でも触れられていますが、今回はrapportを取り上げたいと思います。

cf. 第3回くわな生き生き教研 感想記 - 田邉祐司ゼミ 常時英心:言葉の森から
My bishop for your rook - 田邉祐司ゼミ 常時英心:言葉の森から
ご指名質問 My bishop for your rook回答(Temple) - 田邉祐司ゼミ 常時英心:言葉の森から

 rapportは「(良好な)関係,一致,調和;(人の)和;思いやり」と訳す事が出来ますが、以前UG先生が教育用語として講義で言及されていた様に、教育学・心理学・社会学などでは「人間関係,(特に実験者と被験者の間の)信頼できる感情的つながり」との意味があります(『ジーニアス英和大辞典,大修館』)。一般的に日本語ではラポールとカタカナで用いられていますね。

 なお、rapportには“in[(フランス語風) en] rapport with…”「…と和合(一致)して,…と気が合って」という成句があり(『リーダーズ英和辞典,研究社』)、語源を調べるとOxford Dictionary of Englishに「mid 17th cent.: French, from rapporter ‘bring back’」とありました。

 ちなみ、私がrapportに出会ったのは社会学の授業でparticipant observationについて学んだ時でした。participant observation とは「参与観察(法).調査者自身が,研究対象とする共同体の生活に参加して行う現地調査法」です(『リーダーズ・プラス』,研究社)。(Phantom)