常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

ご指名質問:saber-rattling

ご指名質問を頂きました。お題は以下のrattle saber againstについてです。

Ishihara rattles saber against China

リーダーズ英和辞典』をみてみるとsaber rattling「武力による威嚇」とあります。さらに「《言葉による》武力の誇示」という意味も確認できます。またrattleには他動詞で「《精神的に》ゆさぶる、動揺させる」などの意味もあります。

ここから類推すると、「石原慎太郎氏は、中国に対して武力の誇示をした」ということがわかります。

さて、saber-rattlingですが、調べていると興味深いことがわかりました。Saber-rattlingは、1924年に若いチリ軍が政治家や社会政策の延期に対して、剣とさやで音を立ててデモをしたことから来た言葉のようです。この文脈でのsaber-rattlingは、しばしばsaber noiseとも言われるようです。また、1921年には、アメリカの連邦議員J. F. Millerが、日本が軍事力を強めたことに対し、日本を「剣が鳴る場所」と言ったことが記録されています(Othello)。