常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

mano a mano

今日一限が休講になっていたのに気付かず、「誰も来ない!」と一人で焦っていたEnDoughです。休講になったので仕方なくパソコン室に行ったのですが、そこで思いがけない発見をすることができました。

私たちの大学は語学に触れるための教材が割と充実していて、LL自習室と情報コアゾーン2という2箇所に洋書や英字新聞、そして洋画、海外ドラマの教材が様々な言語で用意されています。その中の教材の一つををなんとなく手に取ってパラパラとめくってみたら、下記のような英語表現が載っていました。

I want to fight mano a mano! Tale187・Piccolo's Super Giantification Spell(DORAGON BALL Volume 16, p.211)

mano a manoは「直接対決(で)」という意味(『ジーニアス英和辞典』、第4版、大修館書店)です。この表現はスペイン語からきた表現でmanoはスペイン語で「手、腕前」といった意味で、英語で言うhandですね。そして、スペイン語のaは英語のtoに相当します。(『現代スペイン語辞典』改訂版、白水社)Urban Dictionaryには、'The term is Spanish and literally means "Hand to Hand" as in unarmed combat. However in its modern incarnation the term is used in any scenario where two (usually male) individuals are going to have some sort of competition. Eg Darts, Snooker, an actual fight, even videogames. It is rarely a serious threat.'と定義されているので、「一対一」のニュアンスも含まれていることがわかります。(cf.Come Hotshot think you can take me at Multiplayer goldeneye? Huh? Ok just you and me Mano a Mano.)

以前、UG先生が多読に関しての記事を上げられていましたが、こんな面白い表現を発見できるのも多読の面白さの一つではないでしょうか。(EnDough)
http://d.hatena.ne.jp/A30/20121005/1349394345