常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

fire off

みなさんは,生活をしていて急に頭痛などを起こしたことはありませんか。わたしは,日常でよく頭が痛くなったり,腰が痛くなったりします。特に寝不足の時に頭が痛くなることが多いように感じます。電子版Mail紙では,頭痛の原因などについての記事がありました。その中から,英語表現を拾いたいと思います。
Headache? Why eating too many sandwiches, not getting enough sleep and having a hot shower each day may be to blame!
In all headaches, and that includes migraines, the physiological explanation is the same,’ he says. ‘An electrical circuit at the back of the brain — known as the trigemino-cervical neurovascular pathway — fires off incorrectly, generating pain in the head. Think of a fire alarm ringing without the fire.’
http://www.dailymail.co.uk/health/article-2016197/Headache-Why-eating-sandwiches-getting-sleep-having-hot-shower-day-blame.html
さて,このfire offとはなんのことでしょう。まず,fireは,中学校で,名詞「火」などの意味で習います。続いて,他動詞として「火をつける」「感情に火をつける,集中する」や「首にする」などと習います。また,映画などから「(ピストルの弾を)発射する」という意味を学ぶ人もいるかもしれません。しかし,ここでは,それらの意味とは,少し違う意味合いで使われています。
辞書で確認してみると,fire off「〈郵便・電報などを〉急送する[to]」(『英和中辞典』研究社)という意味で載っていました。ここから意味を補完すると,この文章は,頭の中の情報や血などが急送されているという意味でfire offを使っているのだと考えられます。それを踏まえると,強調箇所の文章は,「脳みその後ろ側にある電子回路――三叉頚部の神経血管皮弁の通り道として知られる――が,誤って暴走する。そして,頭痛を引き起こす。火のないところで,火災警報器が鳴ることを考えるようなものだ。」などと訳せると思います。
最後になりましたが,引用文にもあるような,医学用語や専門用語が分からない場合,想像力というものは,ある意味で有効であると考えられます。辞書に載っていない単語でも,接頭辞や言葉の中の繋がりから意味を考えることで,意味を理解できる場合があると思います。ちなみに,わたしは記事に書いてある頭痛の原因にいくつか当てはまってしまいました。日常のパフォーマンスを高めるためにも,直せるところから気をつけていかなければなりません。(Othello)