常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

uncorked a throw

先週末,埼玉県の熊谷スポーツ文化公園陸上競技場で“第95回 日本陸上競技選手権大会”が開催されました。この大会は,次回の“世界陸上”と“アジア選手権”の代表選考会も兼ねているため,選手達は各大会の定める標準記録の突破することが目標です。(以下,DY(06/14/11付)より抜粋)
Murakami uncorked a throw of 82. 75 meters on his first attempt, topping the record of 81.70 set by Kazuhiro Mizoguchi still hold the Japan record of 87.60 also set that year.
今回の表現はuncorkです。uncork はcorkに接頭辞(prefix)のun-がついた単語です。辞書を引くと,corkは「コルク,コルク栓」や「〜に栓をする(up),〈感情〉を抑える」などの意味があり,uncorkには「〈ビンなどの〉栓を抜く,〈感情など〉を吐き出す」という意味が記されています(『ジー二アス英和辞典』第4版,大修館書店)。上記の記事は,やり投げの村上幸史選手が第1投目で大会新記録となる82.75Mを出したことが書かています。ここでのuncorkからは,やり投げの槍がビューんと勢い良く投げ出される様と投げた瞬間選手が感情をむき出しにする様が想像することができます。
ちなみに記事にはまったく関係ありませんが,野球で「(投手が)快速球を投げる」という時もuncorkを使ってuncork oneと言うようです。(gacha)