常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

beeの語源

先月31日から今月3日まで,第84回スペリングコンテスト(原題the 84th Annual Scripps National Spelling Bee)がアメリカのワシントンD.Cで開かれました。スペリングコンテストはspelling contestとも言いますがここではspelling beeとなっています。辞書には「<主に米>[複合語で](共同体作業遊びなどの)集まり,寄り合い」と載っていました(『ジーニアス英和辞典』第4版,大修館書店)。

どうしてbeeが「集まり・寄り合い」の意味になるのか語源を調べてみました。Dictionary.com によると,

“Bee” is derived from the Old English bēn meaning “a prayer, a favor.” By the late 18th century, bee had become commonly associated with the British dialect form, been or bean, referring to the joining of neighbors to work on a single activity to help a neighbor in need: sewing bee, quilting bee, etc . . .This derivation counters a long held belief that “bee” refers to the buzzing insect and the social nature of a beehive.

とありました。beeは,「祈り・親切な行為」という意味であった古い英語bēnから派生したようです。また18世紀の後半までには,自分の近所の人が仕事をするときに助けてあげるという意味であったイギリスの方元been, beanとbēnはよく一緒に使われるようになり,そこからbeeが「集まり・寄り合い」という意味になったそうです。beeの「集まり・寄り合い」は集団で巣に群れるハチから派生したのではなかったのですね。

また以前にもbeeについて書かれた記事がありますのでご参照ください。
http://hotword.dictionary.com/spelling-bee/ (ゼミ生 To To To )