常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

bunch up

先日行われたサッカーキリンチャレンジカップ日本対ペルーはスコアレスドロー(lay goose eggs)に終わりました。以下はザッケローニ監督のコメントの一部です。
“ It(the new system) probably didn’t go as well as I expected but that is understandable when you are using new players,” said Zaccheroni. “The defense was OK but we kept getting bunched up in the middle and that was the main problem”.(DY 06/02/11より)
bunchは名詞で「(果物などの)房」や「群れ、かたまり」という意味で,何かものが一つにかたまった集合体を表すことばです。語源は不明ですが,原義は「背中のこぶ」です(『ジーニアス英和辞典』第4版,大修館書店)。
上記の英文では,動詞として副詞のupと一緒に使われています。ここでは「人が集まる,密集する」という意味です。ここでのポイントはbunchの持つイメージです。これは名詞のbunchの話ですが,形容詞をつけて(例:a great bunch)使われると,プラスイメージが含まれますが,単体ではマイナスイメージを持ちます。
ここから,ザッケローニは「選手がかたまってしまった。(そしてパスが有機的に回せなくなった)」と言っていることが分かります。(杉内)