常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

ineptness

菅首相が小沢前代表や鳩山前首相との面会を希望しています。この動きは民主党内で一致団結して,首相自身の不信任案を回避するという狙いがあると見られています。小沢氏は菅首相に対しどのような点で不満があるのでしょうか。DY(05/29/11付け)の記事から英語表現を拾います。

He made the comments as he discussed moves within the party toward siding with the opposition parties to bring Kan down over his alleged ineptness in handling the ongoing crisis at the Fukushima No.1 nuclear power plant.

今回注目するのはineptnessです。辞書によると,ineptで「不向きな,技量に欠ける,不器用な」とあります(『ジーニアス英和辞典』第4版,大修館書店)。ineptnessはin+ept+nessに分解することができ,in-は「無,不」,ept-は「有能な,器用な,効率のよい」,-nessは「性質,状態,程度を表す」名詞を作る語です(『リーダーズ英和辞典』第2版,研究社)。このことからもineptnessで「無能」となることがわかります。またLDOCEにはnot good at doing somethingとあり,例文としてinept leadershipやHe was criticized for his inept handling of the problem.がありました。したがって,小沢氏は「原発問題が深刻化しているのは菅首相の技量の問題だ」と物申しており,内閣不信任決議案に賛同しようとしているようです。まずは解決の道を見つけてほしいと思います。(ゼミ生 Lbow-Shoulder)