常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

岡山PEER講演感想記(杉内編)

5/28,田邉先生は岡山県でご講演をされました。その講演にgacha君と共に帯同させていただき,素晴らしい経験をしました。
講演は二部構成となっており,最初が「脱・’日本人英語’習得へのまなざし」について,そして次が「プラグマティックな文法指導へのまなざし」についてでした。今回の講演参加者は小さなお子さんから中学校・高校教員,大学教授,シニアと幅広い層でしたので,前半は「学習者向け」,後半は「教員向け」の講演をされました。
今回の講演のテーマは「2D→3D」です。私たち日本人英語学習者は,字面だけで教わった英語表現をそのまま日常生活で使えると考えがちです。しかし,ことばとは場面・状況・話し方などで意味はいくらでも変化します。
例えば,fineということばは,How are you?の返し表現であるI'm fine.(私は元気です)から「元気な」という意味のみで覚えがちです。しかし,ちょっとした口論のあとに強い口調で言われるThat’s fine!のfineは「元気な」という意味ではありません。That’s fine! で「もう結構!」という意味になるのです。
このように,「記号としてのことば(2D)」から脱却し,「生ものとしてのことば(3D)」を学び,それを教えていこうというのが田邉先生の講演のキモでした。
講演中,学生であるgacha君と私は数多く発言する機会を与えていただきました。大勢の人の前で発言することは,学生にとっては大変難しいことです。声の大きさ・張り,的を得た発言,相手に伝わる話の構成などなど,気をつけなければいけないことは挙げればきりがありません。今回発言させていただいたことにより,自分にはまだまだ声の張り,ことばのチョイスなど足りないことを再認識出来ました。これは,英語や教職などすべてのことに通ずると思います。今回得た経験を,明日から意識して「自分の学び」を進めていきたいです。
最後になりましたが,学生の帯同を許してくださり,貴重な経験をさせてくださった田邉先生,岡山県PEER NETWORKの先生方に厚く感謝を申し上げます。ありがとうございました。(杉内)