常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

walking papers

サッカープレミアリーグの強豪,チェルシーの監督アンチェロッティ氏がチームの成績不振のため,解雇になりました。
                       
Walking papers
Carlo Ancelotti was fired as Chelsea manager after failing to guide the Blues to any silverware this season, despite winning the league-and-cup double last year.(JT 05/24/11より)
今回注目するのはwalking papersです。私たちはふつう、walkは「歩く」、paperは「紙」と覚えます。そしてpaperは不可算名詞ということを学び,piece ofという表現があることを知るようになります。
しかし,ここでのpaperは可算名詞として扱われています。辞書を引くと「書類」や「研究論文」という意味において,可算名詞になることが分かります(『ジーニアス英和辞典』第4版,大修館書店)。文脈上,papersは前者の意味で使われていますね。
そして実は,walking papersは米口語で「解雇通知」という意味なのです(weblio辞典)。ほかの表現として,pink slip(米)、P45(英)もあります。ちなみにP45は離職者に交付される税務申告用の書式の名が由来であるようです(ビジネス英語辞書)。(杉内)