常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

rattle ivy on the college walls

本日(5/18/11)のDYに、教育において大事なのは教師ではなく教授法だという記事が載っています。
the highly rated veteran professor using time-tested lecturing, or the inexperienced graduate students interacting with kids via devices that look like TV remotes? The answer could rattle ivy on college walls.
今回は太文字箇所がどういう意味かを考えてみます。
rattleは「〈物が〉ガタガタいう」、そしてivyは「ツタ」という意味なので、直訳すると「その答えは大学の壁を覆っているツタをガタガタいわせることができよう」となります(『ジーニアス英和辞典』第4版,大修館書店)。
しかし,直訳では意味がさっぱり取れません。試しにrattle ivyで慣用表現かと思い辞書を引いてみましたが,どの辞書にはそれらしい記述はありませんでした。よって,この表現は何かの比喩ではないかと考えられます。
ivy on the wallsと言いますと,昔からある大学がイメージ出来ますよね。アメリカにはIvy Leagueと言われる米国東部の名門大学グループがあります。そのようにツタを捉えると,その「ツタが揺れる」ということは「築き上げてきた伝統が揺るがされている」と解釈出来ます。よって太文字箇所は,「その答えは伝統ある大学の名誉を揺るがしかねません」などと訳すことが可能かと考えられます。
教職志望の学生は,この記事は是非読んでください。(杉内)