常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

lead-footed

NYでは車の制限速度を守らせるために,ちょっと変わった信号を今年の夏から導入するようです。以下はNY Times Online(05/12/11付け)の記事の一部引用です。


A Spooky Reminder to Obey the Speed Limit

A custom-designed speed board — those radar-equipped digital signs that tell drivers how fast they are moving — will be unveiled this summer that sends a spooky message to lead-footed New Yorkers: a gaunt LED skeleton appears whenever it detects a car exceeding the 30 m.p.h. limit on city streets.

http://cityroom.blogs.nytimes.com/2011/05/12/a-spooky-reminder-to-obey-the-speed-limit/?hp

今回採り上げる表現はlead-footedです。辞書で調べてみたところ, lead footで「(車の)飛ばし屋,スピード狂」とありました(『ジーニアス英和辞典』第4版,大修館書店)。また, 英辞郎on the WEBではlead-footed 「ぐずの,のろまな,間の抜けた,ぶきっちょな、愚鈍な,ばかな」「車をやたらに飛ばす,スピード狂の」とありました。ニューヨーカーには飛ばし屋が多いのですね。

なぜこのような意味になるのかは,lead-footedを細かく分析するとわかります。leadは「先頭」とあり,foot(v.)は「(長い距離)走る」とあります(『ジーニアス英和辞典』同上)。以上のことから,(スピードを出して)先頭を走っている様子が想像できます。そもそもスピードが遅い車は先頭を走れませんよね。

余談ですが信号機といえば,Lbow君が大阪に行った時,変わった信号機に出会ったと言っていました。最近はそこら中で見かける「待ち時間表示付き信号」です。これはどこにでもよくあるものですが,大阪の難波にある信号機は少し様子が違ったと聞きました。それは赤から青に変わるまでに残り時間が5秒間隔で表示が変わる信号機があり,フライングで渡ってしまう人を増やさないために,10秒前から5秒前には表示が変わらない,というものだそうです。ニューヨークや大阪のように土地柄が出ているユニークな信号機があるのですね。(ゼミ生 カメ女)