常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

outlet

愛知県の高校教員である,杉浦俊一先生がケンブリッジ大学の検定部門である「ESOL英語検定」の教員を対象とするエッセイコンテストで1位を獲得されました。今回で3回目となる同コンテストで,1位に選ばれるのは日本人初の快挙だそうです。以下はDY(05/10/11付け)の記事の一部引用です。

“I hope my lessons would prove to be an outlet for my students to review their lives and think about their futures.” he said.

今回注目するのはoutletです。outletと聞くと「コンセント」の意味で習った覚えがあります(『ジーニアス英和辞典』第4版,大修館書店)。しかしこの文では当てはまりません。さらに辞書で調べてみると,outletは「〔感情・精力などの〕はけ口〔for〕」とありました。また語義に注目してみると,「出してやる(let out)」とあります(『ジーニアス英和辞典』同上)。そしてLDOCEも引いてみると,a way of expressing or getting rid of strong feelingsとありました。以上のことから上記の文章は「私が望むことは,私の授業が生徒にとって(自分の意思を伝えるための)はけ口になること,そして,(授業を通して)生徒一人一人が人生を見直し,未来について考えることです」と訳せるのではないでしょうか。自分も常に生徒のことを第一に考え,接することのできる教師になりたいと思いました。(ゼミ生 Lbow-Shoulder)