常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

ご指名質問 crowdsource

大変遅くなりましたが,ご指名質問crowdsourceについての解説をさせていただきます。まずはGuardian電子版(04/29/11付け)の記事をご覧ください。

http://d.hatena.ne.jp/A30/20110429/1304053701

Kate Middleton's wedding dress: Guardian readers plump for ivory

We asked you to help us crowdsource Kate's wedding dress. Your guess? She'll be in a bias-cut Libélula design with a veil

http://www.guardian.co.uk/uk/2011/apr/28/kate-middleton-wedding-dress-crowdsourcing?INTCMP=SRCH

今回のcrowdsourceですが,田邉先生によるとまだ定訳のない比較的新しい言葉だそうです。crowdsourceを細かく見てみると, crowdとsourceの合成語(compound word)であることがわかりました。crowdは「群衆,多数」とあり,sourceは「(情報などの)出所,拠り所《◆人を含む》」の意味です『ジーニアス英和辞典』第4版,大修館書店)。またキャサリン妃のwedding dressは結婚式の時までウィリアム王子にさえ明かされていませんでした。これはITから使われるようになった用語で、Twitterなどの簡易な通信ツールを駆使して、お金をかけずに目的の情報を集める方法で、欧米などでは各種のアンケートなどで使われるようになりました。つまり、オフィスにいながらにして多くの人(crowd)を情報源(source)にして、情報を入手できるのです。今では定番となったoutsourcingに似ています。
今回の結婚式では、Cathrine妃の着るwedding dressに注目が集まり,至る所でGuardian電子版のように調査が行われたようです。ちなみに名詞形はcrowdsourcing、またcrowd-sourcedのように形容詞として使われる場合もあるようです。(ゼミ生 有言実行のyori-money)

http://www.guardian.co.uk/technology/2011/apr/27/apple-denies-iphone-tracking-claims?INTCMP=SRCH