常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

home in on

先日のDY(12/09/10付け)のSCIENCE/NATUREにあった記事より,英語の表現を探ります。記事によると,宇宙には予想されていたよりもはるかに多い数の星が実際には存在するようです。数に表すと,約300 sextillion個の星が宇宙できらめいているとのことです。sextillionは米国では10の21乗,英国では10の31乗ですので,どちらにせよとてつもない数字であることは明らかです。
Slightly close to home, at least in our own galaxy, another study also published in Nature looks at a signal red dwarf star in a way that is a step forward in astronomers’ research for life beyond Earth. A team led by a Harvard scientist was able to home in on the atmosphere of a planet circling that star, using the European Southern Observatory’s Very Large Telescope in Chile.
今日取り上げる表現はhome in on〜です。大半の場合名詞で用いられるhomeが今回,動詞として機能しているのでその意味を調べてみることにしました。辞書の定義には「〈ミサイル・動物などが〉…に向かって行く,…に目がけて飛んで行く;〈問題など〉に的を絞る」と出ていました(『ジーニアス英和辞典』第4版,大修館書店)。チリにある天体望遠鏡を使ってred dwarf starを取り巻く惑星の大気を観測できたわけですから,このhome in onは大気の様子を「とらえる」ことができたと解釈するのが良さそうです。的を絞るという意味ではzero in onという表現もあります。どちらの表現も動詞の後に同じ“in on”が使われているのが面白いですね。
最近は宇宙に関するニュースが目立ちます。いつか宇宙の謎が解き明かされる日が来るのでしょうか。(ゼミ生 camel)